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【高速道路4社】 まず30年度末までに／ミッシングリンク解消へ
2024/01/19建設時事
建設メール
NEXCO3社と本四高速の高速道路4社が管理する1万7605橋について耐震補強を進めており、大規模地震発生確率が26％以上の地域は、2030年度末までに地震時のミッシングリンクの解消を目指す。耐震補強工事の入札不調対策、新技術の採用などの取り組み、高速道路会社の組織体制強化で耐震補強対策を加速化。また、上下線の橋脚が分離している場合は、一方の橋脚補強を優先することで、地震時のミッシングリンクを解消させる。
22年度末時点で4社管理橋梁のうち、落橋・倒壊を防ぐ耐震対策は、1万7605橋全てで完了。橋としての機能を速やかに回復させるための耐震対策は、77％にあたる1万3600橋で完了している。残る4005橋は、大規模地震時の緊急輸送道路としての機能を確保するため耐震化を進める。
大規模地震発生確率が26％以上の地域の進捗を踏まえつつ、それ以外の地域についても更新事業とも合わせて効率的に対策を進め、38年度ごろのミッシングリンク解消を想定している。また、適切な進捗管理に努め、定期的なフォローアップを実施する。
耐震補強工事は一般的な土木工事に比べ、厳しい現地条件等から入札不調が高い水準となっている。例えば点在積算制度の導入など積算の改善や、連続繊維シート巻き立て工法などといった効率的な工法の積極的採用で、入札不調の改善を図る。
プレキャストコンクリートパネルによる橋脚巻き立てにより、河川内の作業工程を短縮するといった作業の合理化に資する新技術や新工法を積極的に採用することで、工事工程の短縮を図る。
組織体制強化は、関係機関との協議・調整、地元対応を円滑に進めるため、従事する社員の増員や組織設置などを行う。
なお、耐震補強が未完了とされる4005橋（大規模地震発生確率26％以上地域1404橋）のうち、23年12月時点で943橋（同689橋）が工事着手済み。上下線橋脚が一体のため、一体で整備が1139橋（同430橋）、上下線分離だが一体で整備しなければならない398橋（同66橋）、一方のみ整備734橋（同125橋）とⅡ期線側が耐震性能を確保している場合は、Ⅰ期線側の耐震補強時期を見直しが791橋（同94橋）となっている。
