【当初予算】 17年度公共事業費は前年度と同水準
2016/12/22建設時事
建設メール
政府の2017年度当初予算案が22日に閣議決定された。国土交通省予算は国費総額が5兆7946億円で、対前年度比で微増を確保した。うち公共事業関係費は5兆1807億円を占めており、一般公共事業費(5兆1273億円)、災害復旧費(534億円)ともに、前年度比1・00倍の同水準となった。公共事業費は削減に歯止めが掛かった13年度以降、17年度も引き続き、ほぼ横ばいの水準が確保された。
17年度予算は▽被災地の復旧・復興▽国民の安全・安心の確保▽生産性向上による成長力の強化▽地域の活性化と豊かな暮らしの実現―の4分野を重点化。特に国土強靭化の取り組みを推進するため、防災意識社会への転換を図りつつ、ハード・ソフトを総動員した防災・減災対策を進めるとともに戦略的なインフラ老朽化対策に取り組む。
今後の社会資本整備に当たっては、生産性向上を導く社会資本のストック効果の高い公共投資による経済成長を図り、経済再生と財政健全化を双方実現するため、必要な公共事業予算を安定的・継続的に確保した。
公共事業の効率的・円滑な実施に向けては、改正品確法の趣旨を踏まえた適正価格・工期での契約、地域企業の活用に配慮しつつ適切な規模での発注、工事の品質確保に取り組む。併せて国庫債務負担行為の活用等を通じた施工時期の平準化やICTの全面的な活用によるi-Constructionを推進する。
石井大臣「喫緊の課題対応へ予算確保」
閣議後の会見で石井啓一大臣は17年度予算について「国土交通省が抱える喫緊の課題に対応する予算を確保することができた」とし、今後は予算に盛り込まれた施策の必要性を丁寧に説明しながら早期成立を目指す考えを示した。