見たもん勝ち ～建設業応援団～
【全建】 処遇改善により注力／24年度事業計画を発表
2024/03/13業界動向
建設メール
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24年度への対応を語る奥村会長
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全国建設業協会（全建、奥村太加典会長）は12日、東京都千代田区の経団連会館で協議員会を開催し、2024年度事業計画を発表した。公共事業予算の安定的・持続的な確保に向けた要望活動や、時間外労働上限規制への対応、担い手確保などに向け賃上げ、働き方改革などの労働環境の整備と人材確保に向けた取り組みに重点を置いた。
賃上げについては内閣総理大臣、国土交通大臣と建設業4団体との意見交換会で5％を十分に上回る賃上げを目指す旨が決定されたことをうけ、労務費の適切な転嫁に向け、会員企業の建設技能者のみならず下請契約での反映などの取り組みなど行動計画の策定を進める。
また労務単価の引き上げや週休2日の普及に向けた補正係数の引き上げなどについて引き続き要望を行う。
担い手3法の適切な運用に向け、引き続き地方自治体への最低制限価格の設定や引き上げなど、ダンピング対策の拡大、民間契約者への価格転嫁や適正工期の確保に向けた理解を求める活動など、経営環境の改善に向けた活動も継続する。
災害対応については体制の整備と広報の強化として、協会名入りのベストやゼッケンシールなど地域の守り手としての役割の強化についても行う。
来賓の佐藤信秋議員は「災害対応に際し発信のために統一的なユニフォームがあれば、よりマスメディアの発信ができるようになる。そうした活動も定着して欲しい」と一般社会へ災害対応の広報戦略についてコメントした。
脇雅史顧問からは「国土交通大臣からは民間発注者への改革の必要性について発言があるなど、業界を取り巻く認識が変わっている。だが物価上昇を超える賃金確保のために価格転嫁をする商習慣が定着していない。デフレ思考から脱却しなければならない」と賃上げによる好循環を説明した。
協議員会の終了後、奥村会長は記者会見を開き、労務費の転嫁と賃金行き渡りについて「全建だけで解決が難しい問題。元請企業は一次下請けまでしか確認できない。発注者だけでなく下請企業に対しても国交省にも指導をしてもらう必要がある」と述べた。
