【公共建築工事】 発注者の役割と果たすべき方策を提言
2017/01/23建設時事
建設メール
国土交通省の社会資本整備審議会は20日、「官公庁施設整備における発注者のあり方」について大臣へ答申した。これまで十分に整理されていなかった公共建築工事の調査・企画から設計、工事に至る過程における発注者の役割を明確化し、役割を果たすための方策が提言されており、国だけでなく地方自治体も含めた全ての発注者へ向けた内容となっている。
答申では、発注者の役割を①公共建築工事の企画・予算措置を行う部局との連携②公共建築工事の発注と実施―として整理。企画・予算措置の段階で国民から見て過不足のない公共建築としての品質が確保されるよう技術的な助言を通じて連携することや、多種多様な諸条件を把握し、相互矛盾なく明確な発注条件を作成して工事を実施することを求めた。
また、国交省の取り組みとして、発注者の役割の「解説書」を作成し普及・浸透を図るほか、技術基準の整備・活用や研修等による人材育成の促進を通じた発注者の業務効率化、発注支援に関する環境整備など個別工事の支援を行うよう提言した。「解説書」について国交省は作成次第、ホームページで公表する意向だ。