【無電柱化推進】 計画策定で本格的な議論開始
2017/01/26建設時事
建設メール
国土交通省の「無電柱化推進のあり方検討委員会」の初会合が26日に開かれ、中長期的な観点から今後の無電柱化を推進する方向性を協議した。委員会は学識経験者10人から構成され、東京工業大学大学院の屋井鉄雄教授が委員長に就いた。
無電柱化は①災害の防止②安全かつ円滑な交通の確保③良好な景観の形成の観点から重要な施策であるが、諸外国の主要都市のロンドンやパリの無電柱化率100%と比較して東京23区をみても7%と立ち遅れている。昨年12月に「無電柱化の推進に関する法律」が公布・施行され、今後国は無電柱化推進計画を定め、推進に関する施策を総合的、計画的に実施していく。これを受けて国交省では、委員会で「あり方」や「方向性」を幅広く検討し、2017年春にも短期的に講じるべき施策を示し、その後中期的な施策をまとめる予定だ。
委員会の開催に当たり同省の石川雄一道路局長は、「無電柱化推進の方向性の議論を進め、計画を策定していきたい」とあいさつ。屋井委員長は、「道路空間には気が付かない問題もある。無電柱化はさまざまな目的があり、課題もあるので議論する絶好の機会と感じている。制度や仕組みまで検討し、将来の道路空間のあり方まで踏み込んでいきたい」と意気込みを語った。