【業務の担い手確保】 若手技術者配置を促す入札契約拡大へ
2017/02/20建設時事
建設メール
国土交通省は業務における若手技術者の配置を促す入札契約方式の取り組みを拡大する。現在は総合評価落札方式で、若手の管理(主任)技術者に代えて管理補助術者を評価する「タイプⅠ」、若手技術者に配慮した評価項目を設定する「タイプⅡ」、一定の年齢以下であることを参加要件に設定する「タイプⅢ」の3方式の中から各地整がタイプを選んで試行している。今後は受注者の集中や競争性の確保に留意しつつ、地域の実情に合わせてⅠ~Ⅲのタイプのうち、いずれかを全地整で行う。
関東と北陸では「タイプⅡ」を試行している。関東では管理(主任)技術者に35歳以下の若手技術者を配置した場合に加点評価する取り組みを、総合評価落札方式(簡易型)で発注する比較的難易度が高くない業務の一部で試行中。本年度の試行件数は16件。
北陸では若手技術者を配置し、より上位の経験・資格を持つ「自主的照査技術者」を企業が追加評価する場合に加点評価する取り組みを総合評価落札方式(簡易型)の一部で試行している。本年度の試行件数は17件。
受注者からは「若手技術者の取り組み意欲や技術力の向上と、ベテラン技術者の負担軽減の両方にメリットがある」との意見がある一方、「地方では若手技術者の確保が困難」「社内のサポート体制の強化が必要」といった指摘も出ている。