【2017年度当初予算】 関東甲信越の投資的経費は8都県が減少
2017/02/21建設時事
建設メール
関東甲信越地域1都9県における2017年度当初予算案が出揃った。一般会計、投資的経費ともに前年度比で大半が減少となっており、投資的経費に関しては大型事業を実施する栃木県と、緊急輸送道路や津波対策など震災関連分の事業費が増えた茨城県の2県が増加しただけで、13年ぶりに減少した東京都をはじめとして1都7県は軒並み減少した。ただし大型事業の完了や国の補助事業費減少に伴い投資的経費を減らす県が多い中、県単事業費を増加または前年度の水準を維持することで、公共事業費を確保するケースが目立った。
16年度内は国の第2次補正予算を受けて各都県で補正予算の執行が控えており、債務負担行為の積極的な活用、適切な工期設定、余裕期間の設定、繰越制度の適切な活用による施工時期等の平準化が期待される。17年度予算に盛り込まれた事業に関しても本年度と同様に計画的な発注による施工時期の平準化と新労務単価を反映させた適正な予定価格での工事発注が求められる。
また、注目されたICT活用工事の関連事業費を予算上で確認することは難しいが、ICT活用試行工事の対象を拡大する方針を打ち出している県もある。ICT活用工事に限らず17年度は受注した工事で生産性を上げ、適切な利益を確保する取り組みが一層必要になるだろう。