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【品確法運用指針】 骨子決定し本文策定／発注者、業界団体に再度意見
2024/10/29建設時事
建設メール
品確法改正に伴う発注関係事務の運用に関する指針（品確法運用指針）の骨子が固まった。国土交通省は今後、本文案の作成を早急に進め11月上旬にも発注関係団体、有識者委員等、建設業団体等に対して意見照会を開始する。順調に進めば年末から年明けに関係省庁連絡会議に諮り、運用指針の申合せとなる。一方、基本方針は本文案のとりまとめまで進んでおり、同時期の閣議決定を予定している。
改正骨子案に対する意見照会は、8月26日から9月27日の間に行われ、関係省庁、独立行政法人等、都道府県、政令市、市区町村の1833、有識者委員等19、建設業団体等839の合計2691団体に対して実施。結果、248団体から1381の意見が寄せられた。運用指針本文への記載、解説、事例集やガイドラインの別途作成、通知文などでの対応など、意見内容により対応方法を調整するものもあるが、大枠での対応方向を固めつつある。
主な意見と対応について、業界側から技術力を有する大企業と地域の中小企業との連携について取り組みの具体例を求められた。骨子には発注者が契約の相手方に「中小企業に対する工程管理や品質確保に関する専門的な知識や技術の伝達」などと明記。ただ、JV、下請けなどの形態の縛りはない。
参加者確認型推移契約方式についてはコンプライアンスの側面から慎重な判断が必要との声には、活用に際しては発注者が会計法や地方自治法等の法令趣旨に即して適切に判断することが必要と骨子に盛り込んだ。
生産性向上に関して、総合的に価値の最も高い資材等について、発注者、業界団体からは基準やガイドラインなどで示して欲しいとの要望があった。これには、事例集やガイドラインなどを施行後、できるだけ早期に作っていく考え。
災害状況の把握ができる知識などを有する者の活用については具体的な記載が求められた。骨子には具体はないが、本文には盛り込む考え。防災エキスパートなどの活用を視野に入れている。
保険料の積算への反映については、骨子でも適切に積算に反映とされているため、具体的に予定価格に加えるなど運用指針とは別途、通知などで対応することを視野に検討する。25年度からの運用を視野に早期に対応する必要がある。
意見の中には、繰越制度活用に向け財政担当への品確法の内容周知、市町村等への品確法の内容周知徹底、建設業者の災害対応について発注機関からのアピールなどの要望もあった。
