【技術者制度】 新たに登録制度の導入検討
2017/03/01建設時事
建設メール
国土交通省は技術者制度見直しの一環として、技術者の登録制度導入を検討している。登録制により現在は把握できていない主任技術者の数を把握できるようにするとともに、不正行為に対する処分規定の導入、技術の維持・向上も図る考えだ。
現状では工事の受発注時や施工中の各段階で現場に配置する技術者が必要な要件を満たしているかどうかを、その都度確認している。登録制度の導入によって実務経験などの要件確認の手間が軽減できるとともに、より適切な技術者の配置や不良不適格業者の排除が期待される。また、許可業種と保有する技術者等の資格・経験を確認している建設業許可や経営事項審査の手続きでも技術職員名簿の審査が効率化される見通し。さらに現在、試行中の特定専門工事審査型総合評価方式など下請けの配置技術者の評価を採用した発注方式においても要件審査をより厳格化できるといった効果も期待される。
登録制度を導入する場合の対象範囲や導入手順、更新制度などの詳細は国交省の技術者制度検討会において議論する。2月28日に開かれた同検討会では、委員から「目指すところは全ての技術者の登録だとしても、まずは推奨制度など段階的な導入が必要」「更新制度は必要」「技術者の地位や処遇向上につながるように配慮しなければならない」などの意見が出た。