【埼玉発】 県が17年度のICT活用工事試行方針示す
2017/03/08建設時事
建設メール
埼玉県県土整備部は2017年度のICT活用工事試行方針をまとめた。対象は河川土工、砂防土工、道路土工で土工量1000立方m以上の案件全てを対象にする。件数は未定ながら、数10件規模が想定される。
運用では施工の条件に規定する発注者指定型に加えて、受注者希望型の枠組みを新設。企業の意欲や希望により適用できる体制を整える。どちらのタイプとするかは発注者が1件ごとに定めるが、受注者希望型の適用が多くなることを想定している。
発注者指定型は、ICT施工に要する費用を積算段階で計上し、あらかじめ予定価格に反映させる。一方、受注者希望型は従来の積算で予定価格を組む。入札・契約後、受注者がICT活用を希望する場合は、設計変更により別途、費用を追加計上する。
17年度試行方針は要領としてまとめ、併せて策定した積算要領とともに6日付で県建設業協会などに参考送付した。
同部では16年度にICT活用工事を発注者指定型で1件試行(行田県土)し、小川工業が受注した。
◎磯田和彦建設管理課長の話
今後、建設労働者の不足が見込まれる中、建設現場の生産性の向上は避けることのできない課題。今回、建設業者の希望によりICT施工を導入できる環境づくりができた。県規模の建設現場では、施工条件による向き不向きがあると思うが、ICT施工への取り組みが広がっていくことを期待したい。