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【群マネ】 劣化状況の可視化を／修繕支援体制強化が必要
2025/03/21建設時事
建設メール
インフラ劣化の一括把握へ―。国土交通省は18日、第6回地域インフラ群再生戦略マネジメント計画策定・実施手法検討会を開催した。全国の橋やトンネルなどのインフラのメンテナンス状況を把握する枠組みを再整備するため、劣化状況の可視化や把握、修繕支援制度といった枠組み強化の必要性について議論した。
可視化については、劣化状況の数値化や公表の必要があるという意見で一致。市町村ごとに橋や道路の損傷状況や経年劣化の度合いを数値化したり、メンテナンスの実施状況、体制をまとめ、全体傾向を抽出。他の自治体のインフラ劣化度合いと比較できるようにランキングやチャート、マップにして公表することの必要性が説かれた。具体的には市町村ごとに全ての橋に占める劣化橋梁の割合をまとめ、地図に割合のグループごとに色付けしてマッピングすることなどとなる。
そのうえでメンテナンスにおける地方自治体への支援制度・体制再整備の重要性を強調。個々の自治体に個別支援を行う国の事務局機能を強化する方向となった。自治体ごとの人材の不足状況を踏まえた技術者や専門家の派遣やマッチング、新技術導入を促進するシステムの整備などとなる。国の介入度合いを大きくし、自治体にインフラメンテナンスへの危機意識を高めてもらう狙いがある。2026年度以降に新制度を具体化、開始するとした。
会の終盤、同省総合政策局の塩見英之局長は「自治体個々の悩みや課題に寄り添いつつ、制度を整えられたらいいと思う。第二の八潮を引き起こさないために、各自治体と国でインフラリスクについてコミュニケーションを取ることが大切」とコメント。国の支援体制の拡充に意義を示した。
同会は全国的に一斉劣化が進むインフラの修繕などをテーマに開催される。同省はこれまでも橋の撤去事例集を公表したり、道路使用者が道路に穴が開いているなど危険な状況を見つけた際に国に通報できる道路緊急ダイヤルなどを整備してきた。全国的なインフラ崩壊事故を回避するべく、対策の強化を急いでいる。
