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【日建協】 上限規制で改善も長い労働時間／2024時短アンケート
2025/05/14業界動向
建設メール
日本建設産業職員労働組合協議会（日建協）は14日、2024時短アンケートの調査結果をまとめ公表した。昨年の時間外労働規制適用により、所定外労働時間の改善が進んでいるが、職種によっては依然長時間があること等がわかった。
アンケートは、建設産業の労働環境などの把握を目的に1972年から毎年11月に実施している。今回は1万8194人の組合員から回答を得た。調査内容は▽労働時間の現状▽休日・休暇の現状▽組合員のくらし▽組合員の意識▽多様な働き方―の5分野。
1カ月の平均時間外労働時間は、31・5時間（前年比5時間減）。特に時間外労働が多いのは、これまでと同様、外勤建築で39・2時間、外勤土木は46・6時間だったが、ともに前年度から7・4時間減少した。時間外労働上限規制による影響が大きい。
ただし、組合員の16・3％で実際の残業時間と会社への報告時間について、残業100時間以上の場合、サービス残業40時間以上の割合が78・9％にものぼるなど、乖離があるとしている。乖離の理由は36協定や会社や部門の目標時間を超えないための忖度や自粛が多い。
調査月の休暇取得日数は全体で9・4日、内勤者は9・9日だった。外勤者は9・1日で、職種別だと土木8・9日、建築9・3日。閉所設定は4週8閉所が進み、24年着工工事は8閉所の割合が建築76・1％、土木89・7％となった。
異動時休暇・海外の休日取得については、外勤者の3割超が異動時休暇を1日も取得できていない現状で、職位が高いほど休暇を取得しにくい。
組合員の意識では、建設業に魅力を感じる割合は全体で57・9％で、内勤61・0％、外勤55・1％とともに前年から増加した。魅力を感じる理由は「建設したものが後世に残る」「創造する喜びがある」等。感じない理由は「労働時間が長い」「前近代的な体質が残っている」等が多い。
ハラスメントに関しては、過去3年以内にパワーハラスメントを受けたことがあると答えた組合員が16・3％。見聞きしたことがある組合員が38・9％。セクシャルハラスメントについては男女差が大きく、女性は受けたことがあるが15・5％だった。
