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【インタビュー】 自民党 国土強靱化推進本部長 佐藤信秋 参議院議員／真剣に災害対策実施を
2025/06/23インタビュー
建設メール
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佐藤信秋 本部長
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『第1次国土強靱化実施中期計画』が6日に閣議決定した。2026年度から5年間に取り組む施策を掲げ、事業規模は20兆円強としている。自民党の国土強靱化推進本部長として、計画策定に大きく携わった佐藤信秋参議院議員に話を聞いた。
―計画で示された事業規模『20兆円強』とは
佐藤本部長 ものの決め方で一番大事なことは、大枠をどのぐらいにするか。これを決めないと積み上げ作業ができない。4月初めに5カ年で20兆円強と決めた。多くの人が『強』で驚いていた。『強』とはどういう意味か。20兆円という大枠を決めたが、資材価格や人件費の上昇に対応できるような弾力性を計画に持たせないといけない。災害が起きたり、あるいは事業進捗の遅れも考えるべき。川の浚渫でも、雨が降って作業工程が遅れる場合がある。そういうことを考えながら、毎年の予算編成過程で費用を考える必要がある。
―計画には『第1次』とあるが、第2次、第3次と続く可能性は
佐藤本部長 今後30年ぐらい続けるべき。その間に残念ながら大きな災害が来る可能性がある。その時の被害に対応できるようにしている。内容は、その時の人たちの知恵に任せたい。これは全然先の話ではない。あっという間に20年ぐらい経つ。
―計画を後進にどう使ってもらいたいか
佐藤本部長 自分たちが所管する部分を、それぞれ考えてほしい。今の状況で不足ならば、足りないと言いなさい。遠慮していたら来ない。万が一に大災害が来た時、これぐらいしかできなくて残念だったと言ってほしくない。やるだけやったということが一番大事。東日本大震災では2万人余りが亡くなった。もし首都直下地震が起きれば10倍以上の被害になる。2万人余りが亡くなっても大変なのだから、その10倍以上が亡くなったら、もう阿鼻叫喚になる。下手すると日本という国は立ち直れない。今のうちにやるだけのことをやらなければならないが、まだ真剣さが足りない。いかに大変かということを他人事じゃなくて、自分のこととして感じてほしい。
―強靱化でハード整備を担う建設業界に対してのメッセージを
佐藤本部長 東日本大震災の時も、ずいぶん無理を重ねてもらった。地元の建設業者がいたから、なんとか啓開作業ができた。私が恐れているのは、災害復旧ができなくなる地域が増えていること。地元で頑張る建設業者は2万社余り。ところが、そういう建設業者がいなくなってきている市町村が、全国で増えつつある。そういうところは、いざという時に災害復旧が不可能で、お手上げになる。そういう恐ろしい時代に近づいている。だから、災害復旧空白地帯にならないようにしなければならない。将来の展望を含めてやっていってほしい。
