【低入札基準見直し】 3団体がコメント
2017/03/16建設時事
建設メール
国土交通省の低入札価格基準の見直しを受け、建設3団体はコメントを出し、感謝の意を表すとともに、諸課題改善に向けさらに積極的に取り組むことを明確にした。
◎日本建設業連合会/宮本洋一副会長・土木本部長コメント
日建連は、先般の公共工事設計労務単価の引き上げを受け、建設業における働き方改革を推進するため、2月23日開催の理事会において、「適正な受注活動の徹底」及び「労務賃金の改善及び社会保険加入の促進」を再確認するとともに、「週休二日を踏まえた労務賃金支払いのための環境整備」に取り組むことを決議したところである。
今般の低入札価格調査基準の改定は、日建連のこうした取り組みを促進するものであり、大いに歓迎するとともに、国土交通省に感謝の意を表したい。
あわせて、労務費の算定率を100%にしていただいたことは、適切な労務賃金の支払いに対する国土交通省の強い意向を示すものと理解し、引き続き労務賃金の改善等に最大限の努力を尽くしてまいりたい。
◎全国建設業協会/近藤晴貞会長コメント
国土交通省におかれては、これまで全建が要望していた東日本大震災・熊本地震被災地における間接工事費の補正の継続、交通規制補正の見直しを含め、土木工事の積算基準等の改定が行われるとともに、低入札価格調査基準についても、労務費の算入率100%への改定・見直しを実施していただき、深く感謝申し上げます。
今後は、改正品確法でうたわれた適正利潤を確保するため、地域の実情を踏まえた最新の労務単価、資材等の実勢価格、施工の実態等を反映した予定価格の適正な設定や低入札価格調査基準の上限枠(9・0/10)の引上げなどの実現に、引き続き、ご理解・ご支援をよろしくお願いいします。
全建としても、受注者の責務として、公共工事の品質確保、担い手の確保・育成に向けた労働環境の改善などに、引き続き積極的に取り組んで参る所存です。
◎全国中小建設業協会/松井守夫会長コメント
国土交通省におかれては、このたび「低入札価格調査基準」について見直しをしていただき、工事の調査基準価格の算定式への労務費の算入率を引き上げる改定をしていただけることとなったことに対しまして、心より感謝申し上げます。
今後、会員企業各社においても改定の趣旨を踏まえ、適正な支払いについて配慮するよう周知することとしたいと思います。
しかしながら、中小建設業で働く労働者の賃金等を改善するためには、企業に利益がなければできないことであり、そのためにも直接工事費における機械経費および材料費の算入率も労務費同等の100%への引き上げについて見直しいただくよう、今後も検討をお願いいたします。