【i-Construction】 橋梁分野でICT活用へ
2017/03/22建設時事
建設メール
自民党の公共工事品質確保に関する議員連盟の総会が21日に開かれ、国土交通省が2017年度のi-Construction推進策を報告した。新規の取り組みでは、橋梁分野でi-Bridge(アイ・ブリッジ)を試行する。調査・測量から設計、施工、検査、維持管理までのあらゆる工程でICTを活用し、橋梁事業の生産性・安全性を大幅に向上させるため、3次元データによる設計を実施するほか、橋梁の変位等についてセンサーによるモニタリング技術を導入する。17年度は設計段階から施工者が関与する技術提案・交渉方式(ECI)を活用した3次元設計・施工を進める方針で、各地整で1件発注する予定だ。
ICTの全面的な活用では工種を拡大し、ICT舗装工・ICT浚渫工の導入に向けた基準類等の整備を進める。
CIMに関しては全工程への拡大に向けて、年度内にCIM導入ガイドラインを策定するとともに、橋梁のほかにトンネル等で3次元データによる設計を行う。測量業務では3次元地形データの作成を試行する考え。
また、1月に設立した推進コンソーシアムを通じて産学官民の連携強化を図り、ワーキング・グループの活動を通じて建設現場への新技術を実装する。
さらにi-Construction活用工事を特出しし、16年度工事を対象に整備局長表彰を行うほか、各整備局での地方自治体に対する相談窓口の設置、検査体制の充実を図るなど普及・促進施策の充実を図る。16年度に約450カ所で開催し、約3万2000人が参加したICT人材育成強化へ向けた講習会については、17年度も同規模の講習会を開く。
なお、ICT土工の導入に関しては17年度も引き続き推進していく。