【コンクリート工の生産性向上】 設計段階で施工性を考慮
2017/03/22建設時事
建設メール
国土交通省はコンクリート工の生産性向上策として、事業の上流段階の検討において配慮すべき事項を明確にするとともに、生産性を考慮できる合理的な設計・積算の考え方を導入する。設計段階で施工性などを考慮した見直しを図るもので、問題点を早めに洗い出し、後段階で手戻りが生じないように概略設計の段階から検討を始める。具体的には構造を決定する後段階で全体最適を実現する技術の導入を妨げないよう、概略設計時点での配慮事項を設計業務の共通仕様書に明文化する。
また、上流工程から下流工程へ伝えるべき事項や引き継ぎ方法を整理するため、生産性向上設計留意書等を作成し、後業務で活用することを位置付ける。いずれも2017年度から試行に入る。
予備設計では、現場打ちとプレキャストを比較検討する場合、直接工事費以外にも仮設費用や交通規制費用、土砂等処分費用などを考慮すべき項目として明確化することで価格を比較する。
詳細設計ではプレキャスト製品を用いる際の設計条件明示要領案を積極的に活用し、設計の効率化を図る考えで、17年度からは橋梁におけるプレキャスト製品の活用に向けた検討を進める。
また、入札・契約段階では、新技術の導入を促す方式を検討していく。