【CIM】 業務、工事で過去最多の試行件数に
2017/03/27建設時事
建設メール
国土交通省がまとめた2012年度から17年2月までのCIM試行事業の実施状況によると、累計で試行業務は90件、試行工事は196件に達したことが分かった。17年度からの本格導入を前に本年度は業務で34件、工事で87件と過去最多の件数を試行している。
試行業務の累計は、検討・概略・予備設計が20件、詳細設計・修正設計が70件となった。
累計試行工事件数のうち、発注者が指定する指定型は20件だったのに対し、受注者の希望でCIMを試行する希望型は176件で、15年度以降、大幅に増えている。
受発注者を対象に行った調査によると、CIMを導入することで業務改善や品質向上を得られる分野としては、業務では関係機関との調整、打ち合わせ協議や計画・設計条件との回答が多く、工事では施工計画、施工管理への利用が特に目立った。業務・工事ともに河川管理者や交通管理者との協議、地元説明会での利用、可視化による条件確認などの効率化で活用されているという。
一方で、3次元モデル作成の手順・手法が不明であること、人材や機材等の導入費用の問題、ハードウェア・ソフトウェアの環境整備に関する機器などの面で課題も多く、CIMモデル作成手順、範囲の体系化に加えて、ソフトウェアの機能開発を促す仕組みづくりが必要となっている。