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【日建連】　課題見据え布石を／中原淳事務総長　インタビュー

2025/10/02インタビュー

建設メール

中原事務総長

　日本建設業連合会（日建連）の中原淳事務総長は「これまでの経験を日建連においても、会員各社に限らず、建設業全体のために活かしていきたい」と就任の抱負を語る。今後の課題として「長期ビジョンで示したように、5年後、10年後、さらに先となると、人手不足など不可避の課題を見据えた必要な布石を打っていかなければ大変なことになる」と危機感を示し「短期的には、防災減災、国土強靱化も含めて、十分な予算の確保に向けて要望活動をしていきたい」と述べた。

　協会活動に関して「会員企業の発展のために活動していくが、会員企業の売上高などをみると、業界全体のことも考えていくような立場にあると理解している」と見解を示した。

　その上で「個社の立場では実現できないことも、日建連という団体として、国土交通省や主要な発注者との対応、課題の解決に向けて代表していく立場だと思う。例えばシンクタンク機能を強化して、制度改正など変えていくべきところは、大胆にきちんと主張するべき」と話す。

　また短期から中期の課題では「時間外労働の上限規制は、現場の多様性に比べ、かなり単一的な規制になっている。労使両方にとって、ウインウインになるような働き方を実現していきたい」と述べ「長期的には、ビジョンを実現するための具体的な施策を、ひとつひとつスケジュール感を持って実現していくことが大事。中長期的な問題として、外国人労働者の問題は避けて通れない」と話す。

　建設キャリアアップシステムには「これからが肝心。いかにデータベース化し、還元へとつなげていかなければ。経営側、登録している技能者にとっても非常に有効なシステムとして、推進体制を構築していきたい。少なくとも公共発注に関しては、義務化してほしい」と期待を込める。

【略歴】なかはら・じゅん
1962年生まれ、63歳。1987年4月建設省入省。2020年1月国土交通省建設流通政策審議官、20年7月国土交通省国土政策局長、21年7月国土交通省退職、21年9月外務省駐ホンジュラス特命全権大使、25年1月外務省退職、25年4月日建連常務執行役、25年5月同常務理事、25年7月22日開催の理事会決議により25年8月1日付で事務総長に就任。

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