見たもん勝ち ～建設業応援団～
【関東地整DX】 小規模施工は11月試行／推進本部会議で中間報告
2025/10/20建設時事
関東地整発
 |
|
部長や事務所長ら幹部が参加した
|
国土交通省関東地方整備局は15日、インフラDX推進本部会議を開催した。橋本雅道局長は「デジタルの力を最大限活用できるようにしないと、私たちの職場が回らなくなってくる」と伝え、「ためらうことなく新しいことにチャレンジしてほしい」と幹部職員に呼びかけた。25年度新規の取り組みとなる「小規模工事における施工のオートメーション化」は、11月から現場試行に入ることが示された。
同局では25年度、小規模工事でのICT施工普及に力を入れている。建機メーカーへのヒアリング調査などを9月末までに終えて、現在は課題を整理している段階。MC（マシンコントロール）搭載の建機に3次元施工データを入力、自動施工プログラムによる無人化施工を試行する。
また組織内部でDXに対するモチベーションを高めるため、25年度内に表彰制度を創設。蓄積された取り組み報告の中から、職員による投票で選出する。
このほか各ワーキンググループが25年度の取り組みについて中間報告を行った。河川WGは「堤防除草の自動化」などを説明。自律走行型除草機の導入効果について経済性・施工性・安全性の観点から現場検証を進めている。「メーカーの機械開発意欲も高まっている」と現状を伝えた。
道路WGは、同局独自の「道路GISプラットフォーム」構築について触れた。既存の道路基盤地図をベースに、道路台帳データのデジタル化によるシステム整備を進めている。橋梁やトンネルの点検調書データの取り込み機能も拡充する。
営繕WGは、川崎港湾合同庁舎（仮称）における設計BIM、小石川地方合同庁舎における施工BIMなどを紹介。また25年度後半よりBIMデータを活用した積算業務を試行する見通しを立てた。将来の展開として、各製品の製造者、製品番号といった属性情報を付加して施設管理者に引き継ぎ、維持管理に役立てる方針を示した。
このほか建政WGは、国営昭和記念公園における「GISを活用した樹木・施設管理の効率化」などについて説明した。
