【働き方改革】 発注者の理解促進へ協議会設置を
2017/03/29建設時事
建設メール
政府の働き方改革実現会議が実行計画を策定した。これまで適用除外だった時間外労働の上限規制については建設業でも5年間の猶予期間を置いて適用されることになった。また、適正な工期設定や適切な賃金水準の確保、週休2日の推進等の休日確保などは、民間も含めた発注者の理解と協力が不可欠であることから、発注者を含む関係者で構成する協議会を設置するとともに、時間外労働規制の適用に向けた必要な環境整備を進め、併せて業界の取り組みに対し支援措置を実施することが盛り込まれた。
さらに技術者・技能労働者の確保・育成と、その活躍を図るための制度的な対応を含めた取り組みを行うほか、施工時期の平準化、全面的なICTの活用、書類の簡素化、中小建設企業への支援などで生産性向上を進めることが位置付けられた。
安倍首相は「働き方改革実行計画の決定は日本の働き方を変える改革にとって歴史的な一歩」とした上で、関係法案を早期に国会へ提出し、法案の成立に全力を傾注する見通しを示した。
日本建設業協会の中村満義会長は、長時間労働の是正は不可欠とする石井啓一国土交通大臣の強い指導もあって「政府の方針に従うことを決断した」と説明。週休2日の定着に必要となる発注者や社会全体からの理解促進に対し、政府が必要な協力を惜しまないことを表明したことから、「政府の決定を真摯に受け止め、長時間労働の是正に精一杯努力する」との考えを表明した。