【16年度公共工事動向】 大型工事減も全体は微増
2017/04/12業界動向
建設メール
東日本建設業保証は前払金保証工事から見た2016年度の公共工事動向をまとめた。件数は13万6724件で前年比1・8%増、請負金額も8兆6373億円で同1・5%増と、ともに微増だった。
発注者別に見ると、増加したのは国(17・3%)、都道府県(6・6%)、地方公社(3%)、その他(36・5%)。主な要因は、環境省の福島環境再生事務所、国交省東北地方整備局、東京二十三区清掃一部事務組合など。一方、減少した独立行政法人等(21・1%)、市町村(4・7%)は外環自動車道、震災復興関連で一段落したため。
工事場所別では、北陸が17・7%と大幅な伸び。石川県の県立病院建設や富山県の大型補正予算、北陸新幹線関連の事業費が大きく影響している。また関東(1%)、甲信越(3・7%)、東海(0・6%)、その他地区(3・3%)も微増。東北のみ0・3%減少した。
請負金額階層別状況を見ると、全体では1288億円の1・5%増。内訳は5000万円未満の小規模工事は2%増、5億円未満の中規模工事も4・4%増。これに対して大規模工事は1・4%減。昨年度の五輪関係施設等のような大型物件は無いものの、全体での工事量は増えていることを表している。