【道路デザイン指針】 車道・歩道の舗装は控え目に
2017/05/10建設時事
建設メール
国土交通省は作成から10年以上経過した道路デザイン指針および景観に配慮した防護柵の整備ガイドラインについて内容の更新や充実を図るための改定を行う。10日に開いた有識者検討委員会で改定内容案を示した。指針では車道・歩道の舗装の項目を新規で追加し、舗装の一般的な考え方、舗装材の選択などを記載するとともに、カラー舗装にも言及している。
車道・歩道の舗装に関しては、自動車走行・歩行が快適であることを第一義に考えるが、それが地域の景観に馴染む控え目なものである必要があると説明。車道の舗装は周辺景観を引き立たせる控え目な存在とし、舗装材はアスファルトのほかに場の特性に合わせてコンクリート舗装も選択することを基本とする。
歩道の舗装材は沿道景観や植栽、歩行者の姿が映える色調で、控え目なデザインとし、安易に模様貼りなどを行わず、歩道空間をシンプルなものとすることが基本となる。
歩車共存道路では、ハンプやクランク、舗装の色彩等の対応を講じた場合でも必要以上に目立たせることなく、控え目なデザインとする。
また、設計・施工に当たっての基本的な考え方では、地域の自然・歴史・文化を尊重し設計・施工段階でさらに詳細な配慮を加える必要があること、施工後の経年変化を考慮し、施工直後だけでなく維持管理段階を含めた検討を行うことも追記する。
道路デザインの方向性では、災害復旧においては原形復旧が原則ではあるが、道路デザインに配慮した対応が望まれることを加える。