【関東整備局】 簡易確認型は負担軽減図りつつ試行継続
2017/05/11建設時事
建設メール
関東地方整備局は総合評価落札方式における簡易確認型について、さらなる負担軽減を模索しつつ、試行を継続する方針を明らかにした。運用を開始した2016年11月以降、2月末時点で契約14件、契約手続き中14件。適用工事を対象としたアンケートによると、発注者側や非落札者の大半が負担軽減を実感した一方で、落札者や落札候補者の一部からは負担軽減につながらなかったとの声も出ている。
簡易確認型は施工能力評価型Ⅱ型で発注する工事を対象に、事務所の実状・方針に合わせて適用している。競争参加者に提出を求める競争入札参加資格確認資料を簡易技術資料1枚に簡略化した上で、評価値上位の落札候補者3者に詳細技術資料を提出させる取り組み。
簡易確認型適用の13工事を対象に実施したアンケートによると、落札者のうち、負担軽減を実感したのは4者(約31%)。やや増加したと感じたのが4者(約31%)、変わらないとしたのは5者(約38%)だった。非落札者のうち、30者(約73%)が負担軽減を実感し、やや増加したが4者(約10%)、変わらないは7者(約17%)となっている。
負担軽減が実感されない理由は、落札候補者において詳細技術資料提出までの期間が短く事前の資料作成が必要、点数確認や自社資料として詳細技術資料が必要など。詳細技術資料で評価してほしいとの意見や、技術資料だけでなく証明書など手続きの簡素化に関する要望もあった。
また、発注者側で負担軽減を実感しているのは4者(約67%)、やや増加した・変わらないがそれぞれ1者(各約17%)となっている。
今後は受発注者双方の意見を踏まえ、平均で約1カ月半となっている手続き期間の見直しや提出資料の合理化などによる負担軽減を検討。簡易確認型による効果を分析しながら試行を継続する。