【関東整備局】 余裕期間増加の方向/期間内準備に改善要望も
2017/05/24建設時事
建設メール
関東地方整備局は余裕期間制度について、2017年度における適用件数を16年度の172件より増加する方針を示した。適用工事受注者を対象としたアンケートによると、大半は今後の工事においても設定してほしいと回答。一方で、余裕期間内の打ち合わせや現場立ち入りなど、準備の制限に対して緩和を求める声もあった。
余裕期間制度は建設資材・労働者確保などの準備を行うことができる、余裕期間を設ける取り組み。発注者指定方式、任意着手方式、フレックス方式に分けられ、いずれも工期の30%かつ4カ月を超えない範囲の余裕期間が工事発注時に設定される。
16年度の適用工事受注者35者に対するアンケートによると、今後の工事にも余裕期間制度を設定してほしいと答えたのは29者。残る6者は、あまり必要ないとした。
また、14者は余裕期間内に下請けを含む人材確保、監理技術者配置調整、資材調達を実施できるとして、受注意欲向上につながったと回答した。
実際に建設資材・労働者の確保、ICT活用工事における技術の検討・選択に余裕が生じたとの声が挙がった。業界団体などからは関係機関協議、資機材調達、協力会社・下請け選定、技術者配置検討などに有効で、成果品の品質向上につながるとの好意的な意見が寄せられた。
今後は適用件数の増加を図りながら継続する方向となっている。各方面からの意見については本省に報告し、対応を待つ。