【担い手確保・育成】 職業能力基準は新たに4職種拡大
2017/06/05建設時事
建設メール
建設産業担い手確保・育成コンソーシアム(事務局=建設業振興基金)は、2016年度に実施したプログラム・教材等ワーキンググループの報告書をまとめた。16年度は技能労働者の能力を可視化・体系化した4段階の職業能力基準の対象職種を拡大し、専門工事業団体とも連携を図りながら新たに機械土工・電気・管・内装仕上の4職種で作成したほか、15年度に作成した共通編と、とび・鉄筋・型枠・左官の躯体系4職種の実効性を検証した。17年度は塗装工事、ダクト工事、コンクリート圧送工事、トンネル工事への対象職種拡大に向けて検討する。
また、経験年数4~10年までの中堅技能者を対象とするレベル2教育訓練において、各職種で共通して利用可能なプログラムが不足しているため、本年度も引き続き教育訓練プログラム案を検討する。
入職前の生徒・未就職者を対象に建設関連団体が実施しているプレ入職向け教育訓練の効果検証も進み、教材として建設現場で働くための基礎知識(建築工事編・第一版)を更新・試行的に活用するとともに、建築躯体系職種体験実習カリキュラムを検討した。本年度は同基礎知識の充実に加えて土木分野への対応も検討するほか、全国各地での実習実施など幅広い活用に向けて訓練実施体制や指導要領の整備等を検討する。
さらに教員免許更新制における免許状更新講習の検討では、建設業振興基金と富士教育訓練センターが協力し、本年度に選択領域講習として実務施工体験研修の実施が決まった。免許更新者以外も対象に建設業に関連する学習指導・進路指導につながる講習を行う。