【温暖化対策】 官庁施設の温室効果ガス削減へ本格始動
2017/06/22建設時事
建設メール
地球温暖化対策計画に即した政府実行計画に基づき、2013年度を基準年に30年度の温室効果ガス削減量40%を目指す具体的な取り組みが本格的に始まった。国土交通省大臣官房官庁営繕部は、官庁施設における環境対策を進めるため、本年度の官庁営繕環境行動計画を定めるとともに、取り組みを分かりやすく紹介した「官庁営繕環境報告書2017」を公表した。官庁営繕部は政府実行計画支援チームの一員となっており、本年度の重点対策として官庁施設の省エネルギーや温室効果ガス排出抑制に関する情報提供などの技術的支援を行っていく。また、各種会議や研修、出前講座、公共建築相談窓口などにより環境対策に関する情報提供も進める。
官庁営繕環境行動計画では、①低炭素社会②自然共生社会③循環型社会④分野横断的な取り組みの4分野で12の環境対策項目を設定しており、新築・改修時におけるLED照明器具の採用や公共建築物における木材利用の促進、緑化や雨水利用・排水再利用の推進などに取り組む。
官庁施設の年間エネルギー消費量は節電の定着に伴い減少傾向にあるものの、目標達成には、さらなる削減が必要であるため、地方を含めた関係省庁の理解促進が不可欠となっている。
なお、政府実行計画では政府が率先した取り組みを行うことで、地方自治体や民間企業への波及を期待している。