【国交省と環境省】 工事成績の相互利用開始へ
2017/06/28建設時事
建設メール
国土交通省と環境省は工事成績の相互利用に関する新たな取り組みを始めるため、28日に国交省の五道仁実・大臣官房技術審議官と環境省の縄田正・放射性物質汚染対処技術統括官が確認書に署名した。土木関係工事で工事成績評定要領や技術基準、工事実績情報システム(コリンズ)への評定結果登録の運用体制などを省庁間で共有化する取り組みは今回が初めて。
環境省発注工事の対象は中間貯蔵施設整備に係る工事。本年度から発注する対象工事の工事成績評定を、それぞれが発注する工事の技術審査等に当たり入札参加予定者の工事実績、成績などのデータを相互に、かつ同等に活用する。
今後は工期が長い中間貯蔵施設の関係工事に技術者を配置した場合でも、国交省が工事成績を評価するため、企業側も優秀な技術者の配置の検討が可能になる見通しだ。
五道技術審議官は「各発注者の成績などの技術的評価を相互利用することは工事の品質や担い手の確保に非常に重要な取り組み。技術者がどこの発注者から仕事を請けても成績がしっかり評価されることで、今後のキャリアパスや人材の有効活用に効果がある。さまざまな発注者と同じ様な取り組みができるように進めたい」との考えを示した。縄田統括官は「これを機に安全で品質の良い工事がさらに進むことを期待している」とした。