【多様な入札契約】 本年度のモデル事業に4件決まる
2017/07/03建設時事
建設メール
国土交通省が募集していた本年度の多様な入札契約方式モデル事業の支援案件に4件が選定された。対象は▽東京都板橋区の小中学校等空調設備一斉更新事業▽長野県上田市の庁舎改修・改築事業▽奈良県桜井市の新庁舎建設事業▽徳島県および同県美波町が共同申請した大規模災害を想定した復旧・復興事前検討事業で、全国のモデルとなり得る事業や難易度の高い事業など、新たな取り組みも選ばれている。
今後、国交省が派遣する専門家の支援・助言を受けて具体的な発注方法を検討していく。国交省は3日からモデル事業支援者の公募を始めており、今月下旬に選定し、8月上旬から支援に入る。
板橋区では、区内の全小中学校・幼稚園等における冷暖房機器を更新するため、更新事業全体計画とともに、包括的な発注や発注方式の平準化など最適な入札契約方式を検討する。
上田市は、敷地内で既存庁舎解体と新本庁舎改築、南庁舎の耐震補強・改修を行う計画で、ローリング計画も踏まえた事業全体の工程や、設計段階から施工者のノウハウを活用する契約方式の導入を検討する。昨年度に基本構想を策定している。
桜井市は、老朽化に伴う本庁舎の建て替えに当たり、基本計画の段階から入札契約方式を検討する。早期に施工者が関与する方式やCM方式の導入を想定する。
徳島県・美波町は、南海トラフ巨大地震等の発生を想定したインフラの復旧・復興における入札契約方式の事前検討を行う。巨大地震に備えた高台移転構想を持つ同町をモデルに、東日本大震災における被災自治体の事例も参考にしながら、想定される方式の事例研究やパターンを検討する。