【下請取引調査】 出来高払いや保険加入指導の状況把握も
2017/07/14建設時事
建設メール
国土交通省と中小企業庁は14日付で、本年度の下請取引等実態調査の調査票を全国の建設業者約1万4000業者へ発送した。今回の調査では従来よりも2週間ほど回答期間を長くしたほか、質問項目を集約し、回答の手順を作成するなど業者が回答しやすいように配慮した。また、出来高払いや社会保険等への加入指導の状況を把握するための設問を追加している。
出来高払いについては、元請けの立場として、注文者からの出来高払いの有無にかかわらず下請けに出来高払い行っているか、何割を支払うことにしているか、残代金の支払い時期を答えてもらう。
社会保険等への加入指導に関しては、元請けの立場で協力会社(一次、二次)の加入状況を把握しているか、一次への見積依頼書や契約書に未加入業者と再下請負契約を締結しないことを明記しているか、などを問う。
法定福利費と設計労務単価の関係では、下請けの立場として、元請けと交渉した結果、社会保険料の個人負担分が十分に盛り込まれた契約額であるか、設計労務単価の上昇に基づく請負代金の変更交渉を行ったことがあるかを回答してもらう。
今回は2016年7月1日から17年6月30日までの他の建設会社との取引状況が調査対象で、8月18日が回答期限となる。調査結果に基づき、法令違反業者に対する指導や立入検査の実施、是正勧告などを行い、下請取引の適正化につなげる。