【糸魚川市大規模火災分析】 防火性能確保で被害は減少
2017/07/18建設時事
建設メール
国土技術政策総合研究所と建築研究所は、昨年12月に新潟県糸魚川市で発生した大規模火災の建物被害に関する調査・分析結果を公表した。飛び火などの延焼状況を詳細に推定するとともに、火災実験や市街地火災シミュレーションを行った結果、古い建物の防火性能が確保されていれば、飛び火の発生や焼損棟数が大きく減少することを確認した。
古い建物であっても外壁や窓、屋根面の全てに防火措置を施すなど、現行の法令で求めている防火機能の確保対策を行っていれば、被害が減少した可能性が高いことが分かった。
また、現地で多く見られた昭和初期仕様の瓦屋根と、現代仕様の瓦屋根を用いた試験体による火災実験の結果、現代仕様の瓦屋根であれば、屋根は風速10m/sの状況下でも燃え抜けることがないことも確認された。
なお、糸魚川市では復興まちづくりに向けて取り組むべき施策などを盛り込んだ計画案の策定作業を進めている。