【地域建設産業】 佐賀県をモデルに今後の姿探る
2017/07/27業界動向
建設メール
建設業情報管理センター(CIIC)は26日、佐賀県をモデル県とする地域建設産業のあり方検討委員会(座長=大橋弘東京大学大学院経済学研究科教授)の初会合を都内で開いた。現地視察や意見交換などを通じて、今後の佐賀県建設業の持続的発展のために県や自治体、県内建設業界、個別事業者に求められる方策を検討し、来年3月に報告書をまとめる。
非公開で行われた初会合の冒頭、CIICの糸川昌志理事長は「委員会はことしで8年目となる。これまでモデルとなった道県からは、報告書を活用しているなどの評価をいただいている」とし、活発な議論を要請した。
道路をはじめとするインフラ整備が一定程度進んだ佐賀県では、今後、維持補修への移行が見込まれている。ICT活用に関しては、現在は大手建設企業向けの方策にとどまり、市町の合併特例債の発行期限が2020年度で切れるため、市町事業の減少が予想されることなどが課題となっている。また、県内高校生の福岡都市圏や県外への流出が続き、人材流出に歯止めがかからない現状がある。今後の議論では、業務量や担い手の減少、新設から維持管理といった求められる業務内容の変化が見込まれる中で、佐賀県の地域建設業が目指すべき姿を探っていく。