【働き方改革】 野上官房副長官「官民一丸で長時間労働是正を」
2017/07/28業界動向
建設メール
28日に開かれた建設業の働き方改革に関する協議会の初会合で、野上浩太郎・内閣官房副長官が建設業団体や民間発注者などの関係者に対して、官民一丸となって長時間労働の是正や週休2日の確保に向けた取り組みを強力に進めるための協力を要請した。
野上副長官は新国立競技場の建設現場で入社1年目の男性が長時間労働による過酷な状況の中、自ら命を絶つという痛ましい事案が発生したことに触れ、「このような悲劇を二度と繰り返さないとの強い決意で長時間労働是正に取り組む」と強調。建設業団体に対して「下請けも含めた請負契約における適正な工期の設定や自社の社員の適切な労務管理等の徹底」を求めたほか、主要な民間発注団体には「建設業の長時間労働是正や週休2日確保に向けて、適正な工期設定や施工時期の平準化等について理解と協力をお願いしたい」と伝えた。
また、根本幸典・国土交通大臣政務官は「建設業では現場で働く方々の長時間労働が常態化しており、働く人が尊い命を落とすようなことがないよう、発注者・受注者それぞれの視点から働く人の立場に立ってしっかりと働き方改革を進めていくことが不可欠」と説明し、国交省が直轄工事で進める他の発注者の参考になるような働き方改革の取り組みを公共事業全般や民間工事に広めることが「現在のみならず将来も円滑な施工体制の確保や生産性の向上が図られることとなり、発注者にとってもプラスに作用する」との考えを示した。