【就任会見】 石井国交相「国土強靭化で地域経済発展を」
2017/08/04インタビュー
建設メール
3日に発足した安倍改造内閣で留任が決まった石井啓一国土交通大臣(水循環政策担当)が同日夜に就任会見を開き、「引き続き全力を挙げて国土交通行政のさまざまな課題に取り組んでまいりたい」と三期目の抱負を語った。安倍首相からは国土強靭化の取り組みを進め、その取り組みを地域経済の発展の呼び水とすることや、三世代の近居・同居を促進する政策を検討し実施すること、インフラシステム輸出の体制強化、水循環に関する施策の推進などを指示されたことを明かした。
今後、具体的に取り組む政策課題としては、東日本大震災からの復興・創生、熊本地震や九州北部豪雨等からの復旧・復興、国土や交通の安全・安心の確保、ストック効果を高める戦略的な社会資本整備、観光先進国の実現などを挙げ、「真に豊かな国民生活を実現するべく、国土交通省の強みである現場力をしっかりと生かして、その先頭に立って諸課題に取り組んでまいりたい」とした。
また、昨年3月に生産性革命本部を立ち上げ、20のプロジェクトを選定するなど生産性向上や新市場の開拓につながる取り組みを進めてきたことに触れ、「引き続きこの取り組みを強力に進めたい」との姿勢をみせた。
今後のインフラ整備に向けては、「人口減少下においても持続的な経済成長を実現させるためには、安全・安心の確保を前提に生産性を向上させるストック効果の高いものに重点的に取り組むことが必要。経済成長をけん引するようなプロジェクトへの重点投資などによって社会資本のストック効果を最大限発揮していきたい」とし、推進に向けて今後も安定的で持続的な公共投資の確保に努める考えを強調した。
◎日本橋の首都高地下化へ
また、首都高速・日本橋区間の地下化に向けた具体的な検討に当たっては、「まず首都圏の高速道路ネットワークの全体を計画・調整する国土交通省、都市計画決定権者である東京都、技術的な検討を行う首都高速道路、さらには、まちづくりを担う中央区および民間事業者が連携して取り組むことが重要と認識している」とした上で、「事業化に向けた検討体制や推進体制については、関係機関と連携して、できるだけ速やかに調整を進めていきたいと考えている」と話した。