【高規格堤防】 新規事業化候補地を年度内に選定/荒川下流河川
2017/10/16建設時事
建設メール
荒川下流河川事務所は年度内に高規格堤防整備事業の候補地を選定するとともに、新規事業化に向けた検討を行う。検討業務委託者を決めた後、11月中旬から作業へ着手し、2018年3月中旬までに沿川で実施されるまちづくり事業などを調査、課題や整備効果を整理した上で候補地を定め、事業手法などを検討する予定だ。
高規格堤防整備事業は洪水による沿川市街地の壊滅的な被害を防止するため、通常より幅の広い堤防を築造するもの。治水機能向上に加え、堤防の傾斜が緩やかになるため川へのアクセス性が向上。災害時避難場所や公共空間などとしての活用も期待できる。原則的に用地買収を行わず、沿川の自治体による土地区画整理事業や市街地再開発事業のほか、民間事業者が行う開発などと併せて共同で実施する。
荒川下流管内においては左岸・右岸合計約52kmのうち、約6・2kmの12カ所で完成。また、川口市舟戸町の川口地区約1・3kmと足立区新田1丁目の新田一丁目地区約0・1kmで整備が進められている。
新規事業の候補地選定と事業手法など検討に当たっては、国土交通省本省が設置し有識者が集う高規格堤防の効率的な整備に関する検討会における議論を踏まえる。