【全管連】 給水装置引込部の耐震設計法確立を/震災被害で大沼氏提言
2017/10/18業界動向
建設メール
全国管工事業協同組合連合会は17日、新潟大学大学院非常勤講師の大沼博幹・大沼水道技術研究所長を招き、「東日本大震災及び熊本地震における給水装置引き込み部の被害と特徴」について講演会を開いた。この中で大沼所長は「給水装置引き込み部の耐震設計法が確立していないことは大きな問題だ」と指摘した。
自治体などが発表した被害状況に基づき、分岐部、給水管部とメーター部に分類した被害状況は、いずれの震災においても金属材料の腐食進行や、塩ビ管のTS接合で管体に損傷を与えず抜けたもののほか、残存する鉛管による被害が多いことなどが明らかになった。
被害原因が浮き彫りにされたことで大沼所長は、「給水装置引き込み部の耐震設計法ガイドラインを早急に確立するとともに、引き込み部の耐震管認定が必要だ」と訴えたほか、一層の高耐久給水装置の開発をメーカーに求めた。
また、老朽管更新と同時に給水装置引き込み部の更新が必要とし、さらに漏水においては部分修繕ではなく、分岐からメーターまでの一括修繕が望ましい姿だと提言した。