【軽仮設リース】 稼働率低下も売上高は増
2016/03/01業界動向
建設メール
軽仮設リース業主要50社における1月の軽仮設機材稼働率は、63・3%で前年同月比2・9ポイント減少した。昨年は、全国的に稼働率が高かったが、今年は北海道や北陸、西日本などで稼働率が下がっており、地域格差が出てきたことが全体の稼働率を引き下げたと見られる。
一方で、売上高を見ると189億円で同0・9ポイント増加しており、「決して悪い状況ではない」(軽仮設リース業協会)。各リース会社が保有量を増やしたため、実際に動いている機材の量はそれほど変わっていないが、数字上の稼働率が低下した可能性も考えられる。
主要品目の稼働率は次の通り。
▽枠組足場52・7%(前年同期55・7%)▽鋼製型枠41・9%(同52・3%)▽丸角部材70・7%(同72・5%)▽長尺足場材68・8%(同73・2%)▽支保工材43・0%(同45・6%)▽養生部材62・4%(同69・0%)
〈解説〉
建設市場規模の指標となる統計資料は複数あるが、軽仮設リースの稼働状況も市場規模をうかがい知る1つ。特に軽仮設は、土木工事でも使われるが、民間の建築工事が多く、なかなか実態を把握しにくい民間工事の動向を探る指標になる。稼働率は悪くなく、売上も前年比で増加しているということは、地域差はありながらも、全国的には民間工事の状況は昨年に比較して悪くないと見てよさそうだ。