【首都高日本橋地下化】 来年夏に概算事業費と事業の枠組み提示
2017/11/01建設時事
建設メール
国土交通省と東京都、首都高速道路の共同による東京・日本橋周辺のまちづくりと連携した首都高の地下化実現に向け、具体的な線形や構造、対象区間などを盛り込んだ計画案を作成するための検討会の初会合が1日に開かれた。今後、来年春にも対象区間および地下ルート案を示すとともに、夏ごろに概算事業費や施工手順を示す事業の枠組みを固める見通しになった。
座長の森昌文・国土交通省技監は、「過去から何度か議論があったが、いよいよ機運が地域で盛り上がってきたと思う。単なる老朽化した首都高の更新にとどまらない、魅力ある地域の再生、また首都高の地下化も課題に加えて、タイミングの良い議論ができる」と述べ、日本橋周辺のまちづくりと連携・協力しながら、より良い計画案の作成に期待を寄せた。
初会合では、これまでの検討経緯や交通状況、日本橋周辺における首都高地下化の課題、日本橋周辺で進む再開発の動きに関する現状を関係者が確認した。
非公開で行われた会合では、参加者から計画の実現に向けて最大限協力する旨の意見が相次いだという。
日本橋周辺での首都高地下化に当たっては、数多くの電力、下水道、通信、水道の管路が縦横断的に埋設していることに加え、日本橋川の流下能力確保、地下鉄への影響などの課題があるため、検討会では実現可能な1つの案をまとめることになりそうだ。
来年夏の計画案策定以降は、都市計画変更手続きなどに着手する。具体的な事業スケジュールは現時点では未定となっている。