【CIM試行】 本格導入見据え活用を加速
2017/11/02建設時事
建設メール
国土交通省は、3次元データを使って社会資本の整備や管理の効率化・高度化を図るCIMについて、来年度以降のCIMモデルの本格導入に必要となる課題を抽出し、解決方策を検討するため、活用を加速させる考えだ。
本年度に発注者指定型等で発注するCIM試行業務・工事では、CIMモデルを用いて検討する5つの項目を定め、試行案件ごとに検討項目を設定している。試行による検討結果は、CIMガイドラインや関係要領の改正などに反映させる。
検討項目のうち、「属性情報の付与」では、CIMガイドラインに沿った属性情報や寸法の付与を原則化するとともに、属性付与に関する情報を一覧表としてまとめる。
「CIMモデルによる数量、工事費、工期算出」では、CIMモデルを活用して算出された数量結果に基づいて概算事業費、工期を算出するとともに、CIMモデルによる設計、施工に際して従来の算出方法にとらわれない効率的な方法を検証する。
「施工段階を見据えたCIMモデル構築」では、施工の各段階における時間軸を付与したCIMモデルを作成し、施工管理に関する一連の流れを動画などで確認できるようにする。また、出来形管理等で3次元計測手法と連携した断面管理を想定したモデルを構築する。
「CIMモデルによる照査の実施」では、従来、2次元図面で詳細設計時の照査事項としている各項目について、CIMモデルを用いた効率的な照査方法を選定、実施する。
「CIMモデルのデータ共有方法」では、インターネットを介して発注者もCIMモデル等の主要な情報が確認できる環境の整備・支援を行い、意思疎通の合理化を図る。