【監理課長会議】 適切なダンピング対策の実施を確認
2017/11/09建設時事
建設メール
国土交通省と都道府県の監理課長や入札契約担当課長が意見交換する本年度下期ブロック会議が8日の北陸を皮切りに始まった。北陸ブロックでは担い手3法のさらなる浸透へ向けて、▽適切なダンピング対策の実施▽施工時期等の平準化▽建設業の働き方改革―の取り組みを推進していくことを申し合わせた。国交省では下期に行う全ブロックの会議において同様の提案を行う見通しだ。
適切なダンピング対策の実施では、低入札価格調査制度または最低制限価格制度の未導入団体へ早期の導入を促すとともに、適切な活用を助言する。9月に総務省と連名で通知した総合評価落札方式における価格による失格基準を導入した低入札価格調査制度や施工体制確認型の導入も進める。
予定価格や調査基準価格、最低制限価格の事前公表に当たっては、地域の状況に応じて不正行為の防止などにも十分配慮しつつ、事後公表への移行や段階的な事後公表の導入に向けた検討を行う。
事前公表を行っている都道府県では予定価格が漏えいする不正行為や発注者に対する不当な働き掛け、予定価格超過による入札不調の増加を懸念する声が根強い。事前公表に至った経過などを踏まえて対応すべきであって、「一律に事後公表の導入を強いるべきではない」との意見もある。ただし最低制限価格等を事前公表した場合、くじ引き落札の発生率は高くなる傾向にある。不当な情報要求への対応マニュアルを作成している団体も多いことから、今回の申し合わせでは、「建設業者の真の技術力・経営力による競争を損ねる弊害が生じないように対応する」ことを盛り込んだ。
施工時期等の平準化に関しては、円滑な予算執行の観点も含め、債務負担行為の積極的な活用等により、平準化に努める。
建設業の働き方改革では、適正な工期設定等のためのガイドライン順守に向けて速やかに準備を整えるなど、取り組みを強化することを確認した。