【3次元データ利活用】 測量・調査からCIM導入を
2017/11/15建設時事
建設メール
国土交通省は、直轄をはじめとする公共工事や公共工事以外の分野でも3次元データの普及・利活用を図るため、「3次元データの利活用方針」を策定した。3次元データを測量・調査段階から導入し、設計、施工、維持管理の各段階で情報を流通・利活用することが建設現場の生産性向上に不可欠となる中、今後は各段階で3次元データを利用したCIMを活用していく。また、各段階で効率的にデータが利活用できるように既存の電子納品保管管理システムなどと連携し、2018年度に3次元データの流通・利活用に向けたシステムの仕様等を策定、19年度にシステムを構築する。
今後の主な取り組みとしては、3次元データの仕様の標準化を進める。本年度は橋梁と土工、18年度はトンネル、ダム、河川構造物(樋門・樋管)でCIMモデルの標準的な仕様を策定する。
これまで電子データで納品されてきた2次元図面等の成果品については、早期に維持管理段階で3次元データを利活用できるようにする。19年度までに電子納品保管管理システムに格納されている2次元図面を活用して既存構造物等を効率的に3次元化する方法を策定し、順次転換を図る。
他にも国交省が持つ公共事業に関するデータのオープン化を目指すとともに、地方整備局や都道府県等職員向けの3次元データに関する研修の充実、3次元データの活用効果などをまとめた事例集を作成する見通しだ。
なお、12年度から進めてきたCIM活用モデル事業では、早期の合意形成や施工計画・施工条件の確認などに効果があることが確認されている。