【生産性向上】 i-Construction大賞で初の受賞者決まる
2017/12/11建設時事
建設メール
国土交通省は建設現場の生産性向上につながる優れた取り組みを表彰するため、本年度に創設した「i-Construction大賞」の受賞者を決めた。先進性、自立性、波及性の観点から審査した結果、国土交通大臣賞2件、優秀賞10件の計12件が栄誉に輝いた。後日、表彰式を行う。今回は2016年度に完成した、ICTを活用した道路、河川、港湾の直轄工事が対象となったが、来年度からは地方自治体発注工事や民間企業が独自に進める現場の生産性向上の取り組みに関しても表彰対象とし、官民問わず優れた取り組みを全国的に普及・展開していく見通しだ。
国土交通大臣賞は砂子組(北海道)の「道央圏連絡道路 千歳市 泉郷改良工事」とカナツ技建工業(島根県)の「多伎朝山道路小田地区改良第12工事」の2件が選ばれた。
砂子組は、本社内に専門部署「ICT施工推進室」を設置してICT土工活用に関わる準備を一元化して現場に反映させるなど会社全体でICT土工に取り組んだほか、全国第1号のICT土工活用工事として多くの見学会開催や取材対応を行い、ICT土工の有用性を広めた。
カナツ技建工業は、3次元設計・施工データの作成・活用を元請け自ら主体的に実施するとともに、地元企業中心の体制で地元業界のICT活用技術力の向上を図ったほか、地方自治体、地元企業を招いた勉強会、地域住民への見学会、若手技術者研修や女性技術者向け講習会などに積極的に取り組み、現場の魅力向上に貢献した。
関東からは金杉建設(埼玉県)の「H27荒川西区川越線下流下築堤工事」が優秀賞に選定された。ICT建機を自社で保有し、3次元設計データを自社解析できる技術者を育成・配置するなどICT施工への取り組み姿勢が顕著だった。また、学生を対象とした現場見学会を自ら企画・開催するなど担い手の確保・育成にも積極的に貢献した。
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その他、工事担当整備局別の優秀賞は次の通り。※①業者名②工事名
▽東北=①小山建設②北上川上流曲田地区築堤盛土工事
▽北陸=①会津土建②宮古弱小堤防対策工事
▽中部=①新井組②平成27年中部縦貫丹生川西部地区道路建設工事
▽近畿=①中林建設②第二阪和国道大谷地区道路整備工事
▽中国=①五洋・井森特定建設工事共同企業体②徳山下松港新南陽地区航路(-12m)浚渫工事
▽四国=①福井組②H27-28川島漏水対策工事
▽四国=①若築・あおみ特定建設工事共同企業体②須崎港湾口地区防波堤築造工事
▽九州=①野添土木②長谷川4号床固工・右岸導流堤工事
▽沖縄=①丸政工務店②平成28年度恩納南BP1工区改良(その13)工事