【新技術】 AI技術で効率的に舗装点検/14日からサービス提供を開始
2017/12/13業界動向
建設メール
福田道路(本社・新潟市)はNEC(日本電気)と共同開発した舗装損傷診断システム「マルチファインアイ」のサービス提供を14日から開始する。13日に都内で記者発表会を開き、今後の事業展開を明らかにした。
国土交通省が昨年10月に舗装点検要領を策定し、道路管理者への技術的支援を行うなど、トンネルや橋梁に比べて遅れていた舗装の維持管理分野もライフサイクルコストの低減という観点から重要性が認識されつつある。舗装の維持管理では現状を把握し、優先的にメンテナンスする箇所を把握する調査点検が必要になるが、県で約2割、市町村では約8割の自治体が点検計画を策定していないとされる。
効率的で低コストな調査・解析には、急速に進展する新技術の活用が不可欠で、今回の診断システムのこうした新技術を用いている。NECの最先端AI技術群、エヌイーシーザワイズと福田道路の舗装点検ノウハウを融合させた舗装損傷診断システムは、GPS機能を備えた車載ビデオカメラで路面を撮影し、わだち掘れと、ひび割れをそれぞれ5、6段階のレベルで判断し、これを3段階の診断区分に分類する。また判定結果は閲覧アプリにより地図と動画とグラフで現状を確認できる「視えるか化」で、修繕計画の策定ツールとしても有効としている。
サービス提供は14日から開始するが、調査費用は測定規模が100㎞で9000円/㎞に設定。当面は福田道路が調査し、データの解析をNECが行う。年15件を受注件数の目標に設定している。
問い合わせは、福田道路の本支店・技術部へ。