【多様な入札契約】 モデル4事業で支援の方向性検討進む
2017/12/14建設時事
建設メール
国土交通省が本年度に選定した多様な入札契約方式モデル事業の4事業(5団体)では、各支援事業者が課題を分析し、解決に向けた支援の方向性の検討が進んでいる。
まず、東京都板橋区の小中学校等空調設備一斉更新事業(事業費約77億円)では、コストの平準化や地元企業の活用を含めた事業者選定が重要度の高い課題となっている。区内全小中学校・幼稚園の全諸室への冷暖房機器設置から約10年が経過する中、耐用年数に合わせた更新工事を一斉に実施できるような更新事業全体計画の策定を目指す。支援事業者は明豊ファシリティワークス。
長野県上田市の庁舎改修・改築事業(事業費約60~74億円)と奈良県桜井市の新庁舎建設事業(同約40億円)は、ともに2020年度までの新庁舎整備に向けて、事業スケジュール、コスト管理、施工の難易度が主な課題となっている。また、地元企業の活用や参加しやすさを考慮した発注方式も検討していく。桜井市では10月から基本設計に着手し、上田市は来年1月から新庁舎の基本設計に入る予定。日建設計コンストラクション・マネジメントが両市の支援事業者となる。
徳島県および同県美波町が共同申請した大規模災害を想定した復旧・復興事前検討事業では、南海トラフ巨大地震等の発生に備え、高台移転構想を持つ美波町を復興のモデルに、インフラの応急復旧、本復旧、復興段階の課題に対応可能となる最適な入札契約方式を検討する。今後、発注者や受注者の状況、事業の特性などを分析し、発注者体制補完方策、入札契約方式、施工確保対策を盛り込んだ報告書をまとめる。支援事業者は建設技術研究所。
いずれも年度内に支援事業者が最適な入札契約方式を提案する見通しだ。