【ICT活用拡大】 未経験中小企業の取り組み後押し
2017/12/15建設時事
建設メール
国土交通省は14日に開かれた全国建設業協会幹部との会合において、ICTの活用拡大に向けて中小建設企業への支援策を実施する考えを表明した。小規模土工等の実態を踏まえた積算基準の改善や、3次元データの作成および3次元起工測量の支援が主な柱となり、ICT施工が未経験の中小企業でも実施しやすい環境整備を進めることで、取り組みを後押しする。
規模の小さい工事で採算が合わないという課題に対しては、年度内に施工規模など工事ごとの特徴を踏まえた積算基準に改善し、小規模土工への対応を図る。
また、ICT施工が未経験の企業が参加しやすいようにするため、発注者側による3次元設計データの提供や地方整備局技術事務所等による支援体制を充実させることで、施工者側の負担を減らす。さらに、ICT建機による施工を行えば、3次元起工測量に関しては外注等にかかった費用の不足分を事後精算するなど、企業のICT実施状況を踏まえた支援も行う。
ICTに関する研修の充実も図る。3次元データの作成実習など、実務を想定した研修について受発注者による合同開催も含めて研修内容を拡充していく。
他にも大臣表彰制度である「i-Construction大賞」を受賞した優れた取り組みの共有・展開とともに、事例集の充実も図る見通しだ。