【国交省当初予算】 18年度公共事業費は前年度と同水準
2017/12/22建設時事
建設メール
政府の2018年度当初予算案が22日に閣議決定された。国土交通省予算は国費総額が5兆8047億円で、対前年度比微増を確保した。うち公共事業関係費は前年度比で約20億円増の5兆1828億円を占めており、一般公共事業費(5兆1284億円)は同比1・00倍、災害復旧費(544億円)は同比1・02倍で同水準となった。公共事業費は削減に歯止めが掛かった13年度以降、18年度も引き続き、ほぼ横ばいの水準が維持された。
公共工事の施工時期の平準化等を図るため、国庫債務負担行為として2カ年国債で約1740億円を確保するほか、17年度に引き続き当初予算のゼロ国債で約1345億円を設定する。
18年度予算は▽被災地の復旧・復興▽国民の安全・安心の確保▽生産性の向上と新需要の創出による成長力の強化▽豊かで活力のある地域づくり―の4分野を重点化。特に国土強靭化に向けて防災意識社会への転換を図りつつ、ハード・ソフトを総動員した防災・減災対策を進めるとともに戦略的なインフラ老朽化対策に取り組む。
また、ストック効果を重視した社会資本整備や公共事業の効率的・効果的な実施なども進める。
主な予算額では、インフラ老朽化に対応する戦略的な維持管理・更新の推進に4472億円、防災・安全交付金に1兆1117億円、社会資本整備総合交付金に8886億円、効率的な物流ネットワークの強化に2283億円、道路ネットワークによる地域・拠点の連携に3765億円、空き家対策の推進、空き地や所有者不明土地等の有効活用推進に36億円などを盛り込んだほか、AIや新技術の導入によるi-Constructionの取り組み拡大に前年度比2・78倍となる19億円を配分している。