【入札契約調査】 発注者の社会保険未加入対策進む
2017/12/25建設時事
建設メール
入札契約適正化法等に基づき国交・総務・財務省が公共工事の発注者に対して行った2017年3月末時点における入札契約適正化の実施状況調査結果がまとまった。今回から一部設問を拡充した社会保険等未加入業者対策に関して、元請業者の排除では前年比で許可更新時等の定期的な競争参加資格審査時に排除している団体が248団体増加し、個別工事の競争参加資格審査時に排除している団体が23団体増えるなど、取り組みが進んでいることが分かった。
下請業者からの排除では、全ての工事で元請業者に対し未加入業者との契約締結を1次下請業者まで禁止しているのが330団体、2次下請業者以降も禁止しているのが103団体だった。一定金額以上の工事では、1次下請業者まで禁止が161団体、2次下請業者以降も禁止が47団体となっている。残る1290団体は実施していないとの回答だった。
1次下請業者に未加入業者が確認された場合の対応では、元請業者に加入指導を行うことを求めているのが1096団体、指導・通報する体制がないのが759団体あった。2次以下の業者で未加入が確認された場合の対応では1005団体が元請業者に対して加入指導を行うことを求めており、829団体は指導・通報する体制はないと回答している。
また、積算における法定福利費の計上について、事業主負担分では国交省の積算基準を適用し計上しているのが1513団体、独自の積算基準を活用して計上が150団体あった。本人負担分の計上に関しては、国交省の公共工事設計労務単価を適用して計上が1483団体、独自の設計労務単価を適用して計上しているのが88団体あるなど、事業主負担分、本人負担分ともに計上している団体が多いことが分かった。