【働き方改革】 建設業者の労務管理で実態調査を
2018/01/10建設時事
建設メール
国土交通省は建設業者における労務管理の実態把握に乗り出す。2017年度補正予算案では適切な労務管理のための実態調査や研修等の費用として3000万円を計上した。実態調査では、時間外労働を規制する、いわゆる36(サブロク)協定の締結状況など労務管理の現状を建設業者の規模を問わず調査、分析し、適正な労務管理や経営管理能力の向上につながるよう普及・啓発していく。
建設業で働き方改革を進めるに当たっては、労働基準関係法令の順守が求められるが、前提となる建設業者の労務管理の実態については、厚生労働省でも一元的に把握できていないのが現状。
今回の調査対象は、資本金規模や地域に偏りが出ないように建設業許可を有する約5万業者を抽出して行う。アンケートでは36協定の有無を結ばない理由も含めて聞くほか、現場や職種ごとなど協定締結の単位、協定締結時における課題や問題点、留意点などを調べる。さらに、定量調査として協定に規定する所定労働時間、当該協定の対象労働者数、締結期間等に関して設計・経理・工事施工管理などの業務種類別、マンション新築・土木工事などの事業の種類別に調査する。
国交省では調査・分析結果を踏まえて情報発信資料を作成し、普及・啓発活動を通じて人材の定着と生産性向上を推進する考えだ。