【建築保全業務】 基準類の改定へ検討進む
2018/01/22建設時事
建設メール
国土交通省大臣官房官庁営繕部は、建築保全関係基準類の改定に向けた検討を進めている。おおむね5年ごとに改定している建築保全業務の共通仕様書と積算基準・積算要領が対象で、前回の改定以降に行われた法改正、技術革新などに伴う環境の変化に対応した「2018年版」を、有識者検討会における検討結果を踏まえて制定する。
共通仕様書は、官庁施設の施設管理者が施設の点検、清掃、警備などの保全業務を適正に外部委託する上で、受注者に求める標準的な業務の内容を明確化したもの。施設の規模や使われ方によって保全業務の発注内容が異なるため、仕様書の適用範囲や適用方法は、各省庁の施設管理者の判断に委ねている。現行は13年版となる。
積算基準・積算要領は、仕様書に基づき保全業務を外部委託する際に、必要な費用の算出方法を示したもので、基準では基本的な考え方を、要領では経費率や歩掛りを規定する。現行の積算基準は08年版、積算要領は13年版となっている。
法改正への対応では、建築基準法に基づく防災設備や昇降機設備の点検強化に関する告示改正、雨水利用推進法、公共建築物等木材利用促進法の制定を踏まえた対応を図る。また、近年普及が進むLED照明器具、諸経費率の確認など建築保全業務を取り巻く環境の変化にも対応させる。