【ICT導入】 浚渫工は18年度から河川も対象に
2018/03/06建設時事
建設メール
国土交通省は6日に開いたICT導入協議会で、2018年度からICTを全面的に活用する工種を拡大する方針を明らかにした。ICT浚渫工は河川、ICT舗装工はコンクリート舗装工まで対象を広げる。また、維持管理分野に関して、ICT法面処理工とICT舗装工の修繕分野への拡大を行う考えで、19年度の基準類整備を目指して、18年度に試行導入する。営繕分野においては18年度に建築事業で3次元データを活用する施工BIMの試行導入とBIMガイドラインを改定するとともに、引き続き施工合理化工法の提案を積極採用していく。
ICT浚渫工(河川)は、船舶等に搭載したナローマルチビームなどの音響測深機器による3次元起工測量、3次元測量データによる設計・施工計画、ICT建設機械での施工、施工履歴データを活用した検査の省略化を行うもの。出来形管理の計測方法はレッド測深に加えてマルチビーム等の点群データを採用する。従来の抽出検査から面管理(全数検査)を導入するに当たり、施工実態調査により全数管理に相応の規格値を今後定める。
発注方針はICT土工と同様で、バックホウ浚渫を含む整備局の本局発注工事は「発注者指定型」とし、工事成績で加点を行う。バックホウ浚渫を含む一定土量以上の整備局事務所発注工事は「施工者希望Ⅰ型」となり、総合評価・工事成績で加点する。同じく事務所発注の一定土量未満の工事は「施工者希望Ⅱ型」とし、契約後の協議により実施するとともに、工事成績で加点を行う。一定土量や暫定積算基準は今後設定する。
維持管理分野でのICT導入に向けては、本年度中に3次元納品基準を定め、18年度から維持管理における点検結果等に関する3次元データの納品を可能とする。