【地域建設産業】 静岡県と佐賀県モデルに官民プラットフォーム設置を提言
2018/03/26建設時事
建設メール
建設業情報管理センター(CIIC)は、静岡県と佐賀県をモデルに実施した本年度の地域建設産業のあり方検討委員会の報告書をまとめた。それぞれの地域特性に十分配慮しつつ、生産性の向上や働き方改革への対応に向けた官民プラットフォームの設置など、他の都道府県にも参考になる施策を提言している。
報告書では、2015年度を基準とした場合の25年度における技能労働者数について、静岡県は4万869人、佐賀県は1万170人不足するとの試算を示した上で、生産性の向上を基本に処遇・就労環境の改善を通じて担い手の確保・育成を図ることが必要とした。
両県に共通する施策では、建設産業の魅力PRによるイメージ向上や、県内発注者が一体となった発注時期、施工時期の平準化、ICT活用のさらなる推進と活用に対応した発注・納品方法の検討などを盛り込んだ。
また、静岡県に対しては、公共工事における完全週休2日制導入に向けた検討として、市や町に県などから経験豊富な職員を派遣し技術指導を行う取り組みや、市町発注事業における社会保険加入確認の導入・徹底、地域維持型契約方式の導入に向けたモデル事業の検討などを提言。佐賀県に対しては、九州の他県の建設企業も共同で実施する人材育成制度の構築や、中堅・中小企業の協業化の普及、多能工化の促進、過疎地域で活躍する建設企業への優遇措置などを提案した。
なお、各施策の提案には、現状と課題を踏まえた施策の方向性のほか、参考事例も示している。